東欧伝統の基礎練習

子供のピアノレッスン

小学5年生のKちゃん、最近とても良く頑張っています。

発表会でもベートーヴェンのメヌエットを堂々と披露してくれました✨

もっと、腕と体躯を使って弾くことが出来たら、豊かな演奏になるはず!と、フォームのエクササイズをやってもらうことに。

これは大学時代の恩師故ヤン・ホラーク先生 直伝のエクササイズで、先生の出身国チェコ共和国はもとより東欧では伝統的に取り入れられているものだそうです。

私はこのエクササイズに每日取り組んだお陰で、大学4年になる頃にはそれまでの悪いフォームが改善され、音色も明らかに変わりました。

それまでは子供の頃からずっと、手首に力が入り、速いパッセージも力ずくで弾き飛ばすやり方だったので、本番で緊張すると必ずと言っていいほど失敗していました。

それがフォームが改善されると、指が動くようになり、又それまでの平べったい音から立体的な音へと変わっていき、コンクールでも入賞することが出来るようになったのです。

ホラーク先生の門下に入ることが出来ず、このエクササイズに出会っていなければ、私はピアノを続けていなかったかも知れません。

かなり前(20年くらい前?)になりますが、先生のご子息ミハル氏がモスクワのチャイコフスキー国際ピアノコンクール(上原彩子さんが優勝した時の)に出場した際に密着ドキュメンタリー番組が放送されたのですが、ミハル氏が2次予選直前、練習室でこのエクササイズをやっている様子が映し出されました。

私はそれを見て、国際コンクールで争うミハル氏がいかに基礎を大切にし、父親の教えを信じているかを知り心打たれました。

私も、先生の教えを受け継ぎ、大切な生徒さん達に正しいフォームを身に着けてもらい、豊かな響きを作ると言うことを伝えて行きたいと思います。

話は戻り、冒頭のKちゃん。この伝統のエクササイズに每日少しずつ取り組んでくれているとのことで、弱かった第一関節がしっかりしてきました。

それと共に姿勢も良くなり深い音も出るようになってきました。

「凄い!每日取り組むと本当に効果があるんだね!」と言うとにっこり😊

Kちゃんが、地道に取り組んでくれて本当に嬉しいです。

まだまだ5年生!これからが楽しみです!

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